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December 11, 2012

顔見世

Maneki11月に文楽の忠臣蔵をみて、歌舞伎の忠臣蔵と見比べてみたいなと思っていたところ、顔見世で忠臣蔵(五段目、六段目)をやっていることを知り、みいくことに。

Panfパンフレット 2000円。でも読みどころたくさんあり、イラストもしゃれている。一枚目には和紙刷りで、和紙のカバーがついた上村淳之画伯の巳の絵、表紙の松竹梅、など縁起ものの感じが楽しいです。今回は六代目中村勘九郎襲名披露ということで、夜の部の途中には口上があったのですが、

Noshi幕自体が熨斗紙であるというこの趣向、わくわくします。

忠臣蔵の方は、文楽とあまり日をおかず行ったおかげで演出の違いをくっきり感じました。歌舞伎役者による芝居がメインだから浄瑠璃はあくまで説明部分のみ。もっと浄瑠璃がききたいと思う部分もあったし、歌舞伎の方が役者さんのおもしろみがダイレクトに伝わってコミカルなんだなという部分もあり。斧定九郎という色男の悪役のきめポーズは、イヤホンガイドにあった通り、よくみる歌舞伎の役者絵の図柄そのままで楽しめます。橋之助さん、テレビで上品なたたずまいを拝見する程度にしか知らなかったのですが、この悪役もその後の、相撲取り題材の「関取千両幟」での敵役も生き生きしていてかっこよく、舞台ではこんな姿なんだ!と感嘆しました。

襲名の口上はほんとにただの挨拶ととらえていたのにこれがまた楽しい。解説によると美術は、お父さんの中村勘三郎襲名披露時と同じ金子国義とのことですが、オーソドックスにあでやかなのに、シックでひきしまった舞台。そして一人ひとり歌舞伎界の幹部が口にするお祝いの言葉に、それぞれの個性がちゃんとみえ、もしかして後々まで思い出すのはこの場面では・・と思わせるようなとても印象的なだしものになっていました。

その次は勘九郎さんの踊りが見せ場の「船弁慶」。歌舞伎初心者の私でも知っている、弁慶演じる市川團十郎さん、すごい安定感と風格。そして、コクーン歌舞伎のあだっぽい女形がすごい、と思った弟七之助さんは脇にまわって舟漕ぎの一員なのですが、この舟漕ぎの踊りが楽しいし、帆をデザインした衣装の文様などがすごくキュート。口上の時に、故勘三郎さんからお兄さんを支えるようにと申し渡されていたことをおっしゃってましたが、すごくそれが感じられました。

Choko勘九郎さん襲名記念のカレンダーつきチョコ。

ただでさえ祝祭ムードの顔見世が勘九郎さんの襲名記念ということでさらにハレの感じが濃厚になっており、その上、観客一同、お父さんの勘三郎さんを喪ったばかりの勘九郎さんへの特別の思いをこめているのが充満し、とても心に残る舞台に居合わせた気持ちです。歌舞伎特有の色の合わせ方などもとっても素敵と思いました。

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Comments

顔見世にいらっしゃったのですね!
今年、お誘いをいただき、改装前の南座以来の久しぶりの顔見世?と話が進みかけたのですが、タイミングが食い違い、また、自分の中でそれほど盛り上がりもなく、結局ご縁がありませんでした。

でも、ぽんさんの日記を拝見して、すごくすごく、顔見世が魅力的なものになりました。
こんな風に楽しめばいいのだ、自分らしく興味を持って関わればいいのだ、といった感じて、一気に、立体的な近しいものになりました。
私、先代の勘三郎さんが洒脱で大好きだったのです。亡くなられたばかりの勘三郎さんの舞台は存じ上げないかも。。。でも、誰もが好きになってしまうであろうお人柄の虜ではありましたが。

息子さんお二人、小さい時から、TV番組で知るともなく成長を拝見していましたが、立派な跡取りになられましたね。

芝居小屋の独特な雰囲気、わけても、顔見世の客席が一体となった華やかな香りが漂ってきます。
歌舞伎と自分、あるいは、芸事と自分に橋をかけてくださった日記でした。
ありがとう。

Posted by: wind | December 17, 2012 at 06:21 PM

windさん コメントありがとう!
そう 歌舞伎ってなんか詳しくないものがあれこれいうの憚る雰囲気があるんだけど、自分は自分なりに楽しんだんだからそれでいいか!と思って書きました。
ひとつひとつ歩を進めるというか、帰ってから家に置いてある歌舞伎関係の本もぐんと興味深く眺められたりして・・それ(主に写真ですが・・)をはたでみていた娘も興味をもったりしてまた娘とも一緒に行ける機会があるといいなと思っています。
先代勘三郎さんそうだったんだ・・勘九郎七之助兄弟がまだ若いころ「おじいちゃんが・・」としゃべっていたのをなつかしく思い出します。
勘三郎さんの追悼番組いくつかみたのですが、片岡仁左衛門さんのコメントとかとても人柄が出ていてよかったな。あと阪東三津五郎さんが、自分が三十回おさらいするところを勘三郎さんは九十回百回するといっていたのも印象に残ってます。三津五郎さんのことも、windさんがみそびれたクドカンの「うぬぼれ刑事」で、うさんくさい教授役がすごくよくてなんだか好きになってます。

Posted by: ぽん | December 17, 2012 at 09:14 PM

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