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May 12, 2013

仙台へ

NHK新日曜美術館で「若冲が来てくれました」の紹介をしているのをみて、興味を持ち、東京から仙台に足をのばしました。

決めたのがギリギリで、あいている部屋があったということだけで予約した仙台国際ホテルの部屋からは
Hotelniwa坪庭風?の庭園が見え、総支配人の足で稼いだ仙台ガイドが置かれていて、それが入魂!ホテルマンの応対もあたたかく、お食事もすばらしく、ちゃんとしたホテルで過ごすというのは、それだけでも旅の目的になりうるなあと思いました。

Rupuru朝いちばん、るーぷるという循環バスで若沖会場の仙台市博物館へ 観光案内しながら走ってくれます。ちょっと前文楽の「先代萩」の予習で名前をおぼえた原田甲斐の屋敷跡なども紹介。裁判所になっているとは!東北大学関係の施設も多く、魯迅や伊坂幸太郎に思いを馳せました。

バスの中から、そして博物館で感じたのは
Mori樹木の立派さ。さすが杜の都です。そして、季節が京都よりさかのぼれて、まだまだ若い新緑や春の名残りを感じることができました。

展覧会は展示物そのものが持つ魅力に加え、震災後の日本の子供たちに先人の力強い作品で元気づけたいというプライスさんの意向を強く反映し、高校生以下無料、また子供たちにわかりやすく説明されていたり(それが私にもありがたい)江戸美術を現代に映えさせる工夫が随所にされていてとても楽しくあたたかい感銘を与えてくれるものでした。特に、プライスさんが見せたかった若冲が八万六千個の桝目に色を埋めて作った鳥獣花木図屏風はガラスケースから出され現物を目の前でみることができ、いろいろあるけれどまとまっていくというフェリーニの「8 1/2」を観た時のような美しいものをみたときの涙がこぼれました。展示場の最後には無償で絵画を貸し出して下さったプライスさんへのメッセージを書くサイン帖があり、子供を含め多くの人がコメントを残していたのですが、自分の言葉で綴り、印象に残った絵をスケッチしたそれらのメッセージが本当に心からのもので、今まで美術展で味わったことのないような気持ちに包まれました。

Display人気の芦雪の白象黒牛図屏風のワンちゃん模写の撮影コーナー、あまりうまく写りませんでした・・


仙台での展示は終わりましたが、これから盛岡、福島とまわります。図録もわかりやすくあたたかく、この展覧会そのもの。多分これからもずっと忘れられない展覧会になると思います。

そうそうプライスコレクション以外にも郷土玩具が展示されているコーナーでは

Kyoudogangu東北デザインはやはり北欧に近い!と体感させてくれるような魅力ある玩具の展示。
実際にさわれるようになっている工夫もあり、よい博物館だなと思いました。
おっかなくなく、なんか味のある表情の十二神将なども展示されていて、かねがねみうらじゅん氏といとうせいこう氏が東北の仏さまについて語っていたことを思い出しました。

展覧会のあとは「ことりっぷ」をみながら、市内で食事。そして、前から行ってみたかった
Kaseiブックカフェ 火星の庭

映画や美術など品ぞろえも好みでしたが、
Badge福島をサポートするライフク実行委員会のバッジや

Nonukes原発や放射能の話を語り合うきっかけに、というちいさな意思表示プロジェクトの「NO NUKES」を伝えるかわいらしいステッカーなど、おしゃれでカジュアルな形でのこういう取り組み、運動というのはこうあらねば、という思いと、報道をみているだけでは体感しきなかった切実さを感じ取りました。(調べたら関西でもこのステッカー取り扱っているようなのに・・)

Kougenshaそのあとはかねがね盛岡の友人からすてきなものを贈っていただいていて、いつかいってみたいと思っている光原社の仙台のお店に。民藝系のお店ではダントツに気さくで親身な対応。本来の民藝の精神にのっとり、みてうつくしい実用のものを扱っておられます。民藝のお店ではあまりみかけないF-Styleのニットや靴下も発見。靴下、はきごこちがいいこと!はくたび仙台を思い出すことでしょう。

ホテルの朝食バイキングや
Hotelzuda

休憩した喫茶室(玉澤総本店)でも
Zunda
ずんだ!ずんだ!本当においしい!

Kakyo木立の中に味のある建物(華僑会館←なんか工事の準備しているようで急いでみにいったほうがいいかも・・)

行ったのはほんの一部でしょうが、仙台、すてきな街でした。

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Comments

若冲、行けそうだったら今後の会場で是非見たいと思っています。かなり以前にプライス氏の自宅に所蔵されている若冲コレクションを撮影したTV番組を見ました。いかに彼が若冲に傾倒し作品を大事にしているか。個人蔵とは思えぬほどの保存方法は、まさに一流美術館並みでした。彼がいなかったら、若冲がこれほど取り沙汰されることもなく、また作品も多くが散逸していただろうなと痛感しています。

Posted by: かな | May 12, 2013 at 07:11 PM

かなさん 貴重なおはなしをありがとうございます。
わたしはほんと今回の日曜美術館のみの、それもざーっとした知識のみで。とりあえず図録ちゃんと読もう!
かなさんもいけるといいですね。なかなか稀有な体験ができる展覧会だと思いました。

Posted by: ぽん | May 12, 2013 at 10:35 PM

仙台での若冲展、そうなんですね!
昨年?京都で展覧しましたが
とても、素晴らしかったこと、思い出しました。
そして、
東北デザインが北欧デザインに近い!
なるほど!ぽんさんならではの視点、ほんとにそうですね。
とても、モダンな事、再認識しました。
東北のこと、行くたびに、好きになっていくのですが
厳しい土地柄、というより、豊かな風土という面を感じざるを得ません。人々も。

仙台の光源社、ぜひ、行ってみたいです。

Posted by: wind | May 15, 2013 at 09:56 PM

この展覧会、岩手のイベントもよさそうですよ。
http://jakuchu.exhn.jp/events.html

東北のモダン、このあいだ 仙台の光原社で
こぎん刺しを買ったのですが
その関連でこんなページをみつけました。
http://marugoto.exblog.jp/18471631/

ここで紹介されているgreenというお店のブログもみにいったのですがいい感じでした。

Posted by: ぽん | May 16, 2013 at 10:28 PM

塩竃にも書かせていただいたのですが
日記に導かれたのは、こちらもだ!と、今頃お邪魔しました。

教えていただいた「火星の庭」
ほんとに、私も好みでした。
閉店まであまり時間がなかったのが残念でしたが、しっかりテーブルで珈琲もいただいてしまいました。本の背を眺めているだけでも満足感に浸れるタイトルの連続で、小さなスペースなのに大きな宇宙を感じました。

仙台のこれまでのイメージは、駅前を中心としたとても活気のある賑わいの都会で、
杜の都と形容できなかったのですが
こちらや、以前塩竈に方に書かせていただいた賣茶翁で、すっかり魅力ある街に変わりました。

Posted by: wind | June 12, 2014 at 09:28 PM

仙台、ほんとに好みの雰囲気でした。「ことりっぷ」に載っていた中華屋さんの冷やし中華もおいしかったです。(仙台は冷やし中華発祥の地とか・・わたしがいったのは「東洋軒本店」ってところと思われます。)
あと一番町のしまぬきというおみやげやさんも、こけしやたなばたモチーフのかわいらしいおみやげが多々ありましたよ。二つともとてもよく思い出します。

Posted by: ぽん | June 18, 2014 at 12:59 AM

この記事から3年後、2016年東京開催「若冲展」に行って来ました。大変な混雑で入館まで90分待ち。「鳥獣戯画」と共に近年は行列必至の展覧会になっています。まあしかし展示作品はまさに若冲の代表作揃いで、この内容では「混雑前提なんで」と言われても「そうですね」としか言いようがありません。「鳥獣花木図」も来ていましたが勿論ガラス越し。仙台での展示方法は通常ではあり得ないことで、それをご覧になったponymanさん、本当に僥倖だったことと思います。東京ではゆっくり鑑賞とはいきませんでしたが、素晴らしい作品に触れられる、若冲の天賦の才を見せつけられる盛大な展覧会です。

Posted by: かな | May 07, 2016 at 10:20 AM

かなさん こちらにもコメントありがとうございます。そうなんです。テレビで「鳥獣花木図」がガラス越しに公開されている様子をみて、ほんとにすごい体験を仙台でさせてもらったんだなあと思っていたところでした。プライス夫妻の東北への強い想い、とても感じます。

最近若冲の特集をみて、細部の解説などきいて改めておもしろい発見をさせてもらっています。
ほんとモダンでかっこいい絵を描いていますよねー。

Posted by: ぽん | May 08, 2016 at 12:21 AM

生誕300年ということもあり、最近は「若冲祭り」か?と思うくらいに特集番組が多いですね、昨日も「美の巨人たち」で紹介されていたし。更新不定期の拙ブログも5月は大いに稼働させております。若冲の感想は本人比で真面目に書きました。よろしければお立ち寄りのほど。5月は今後、文楽と落語(立川流)の記事を予定しています(予告するほどのことはないですね(^-^;)。

Posted by: かな | May 08, 2016 at 09:47 AM

ほんとに若冲の特集多いですねー。。つくづくモダンだな~と思います。
かなさんのブログはいつもきちんとしていて読みごたえがあります。一般公開されたらいいのにー。
最悪展覧会列伝とか発想もとてもおもしろいです。
(*^-^)

Posted by: ぽん | May 10, 2016 at 11:38 AM

若冲展がトンでも事態になっているようです。今から訪問したら間違いなく私の「行列黒歴史」に燦然と名が輝くこと必至です。記事URLを貼っておきます。状況写真も出ているので混雑ぶりの一端がリアルに見られます。野次馬情報でした。ではまた!
http://www.art-annual.jp/news-exhibition/news/59266/

Posted by: かな | May 19, 2016 at 11:57 AM

おお なんだかすごいですね。
最近美術館って見せる工夫しているなと思う事多いですが、人の流れのプランまで立てなきゃいけなくなっているのですね。地方活性化の願いもこめてできるだけ地方で開催してツアー組む、とかするのはどうなんだろうか?(完全に床屋談義)

Posted by: ぽん | May 20, 2016 at 08:26 AM

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